鉱石ラジオは、電波の知識がなくても簡単に作れます。また、ラジオを作ると電波のもつ不思議な性質がわかります。つくり方をお手伝いします。 ラジオ放送の電波を鉱石(ゲルマニュウムダイオード)ラジオ受信機で受信するまでの仕組みは、次の図のようになっています。鉱石(ゲルマニュウムダイオード)ラジオを作ることによってこの働きを確かめることができます。
鉱石ラジオの回路図
円筒コイルを使用するゲルマニウムラジオの部品
円筒を使ってコイルを巻く場合、巻き幅(L)は、約7cm必要です。全体で10cmの円筒を用意します。コイルの巻き方は、巻き始めに下から1.5cmとし、その場所に小さな穴を0.5cmほど離して2つ開けて図のように固定してから始めます。 巻き終わりも同じようにして巻き線が戻らないようにします。 必要な回数を密着して巻いて出来上がりです。
ラジオの台は、ラグ板を利用します。 部品を下図のように半田付けをします。
ラグ板は、部品を中継接続するための役割をするもので、 平面ラグと立体のラグがあります。
同調回路は、コイルLとコンデンサCを並列に接続し、並列共振を利用して目的の電流を選ぶ回路です。 同調周波数fは、次式によりLとCの値できまります。
共振現象は、インダクタンスLの示すリアクタンス(電流の流れにくさ)ωLと、Cのリアクタンス1/ωCが等しくなり、打ち消されゼロとなり、共振回路のコイルのごく小さい抵抗のみとなるため、共振回路の電流は最大になる現象が起ります。この現象を利用して放送局の電波を選ぶことができるのです。