GPSシステムを使用した最新の配車システムです。
 GPSシステム(Global Positioning System)とは、人工衛星を用いた全世界測位システムです。
 宇宙部分(衛星)、制御部分(主制御局、モニタ局、送信アンテナ)と利用者部分(レシーバ)で構成され、地球全域で24時間何時でも高い精度でユーザに航法データを提供しています。


○ GPS宇宙部分の構成図の説明

 衛星の位置(SV1、SV2、SV3、SV4)が既知のとき、各衛星とGPS受信機との距離 (d1、d2、d3、d4)が求められれば、GPS受信機の位置(X、Y、Z)が求められます。 衛星とGPS受信機との間の距離は、スペクトラム拡散技術を用いて電波の伝搬遅延時間から求めます。この測位技術による測定精度は数十メートル程度ですが、DGPS(ディファレンシャルGPS、差分GPS)局からの電波を使って補正することにより、数メートル程度にまで精度を上げることができます。
 衛星の時計には、原子時計が使われていて、協定世界時(UTC:Universal Time Coordinated)に正確に同期しています。GPS測位では、受信点の位置が求まると同時に、伝搬時間差から逆算することで受信機時計と協定世界時との補正量も求められます。



○ GPS-AVMシステムの例

 タクシーは、GPS受信機により得た位置を配車センターに無線で伝送し、配車センターでは、この情報を利用して顧客からの注文に応じて、近くの空車タクシーを選択、無線で配車を指示します。指示されたタクシーは、AVM画面の指示内容を確認し迅速に顧客の注文に応じることができます。