
衛星放送は、赤道上空36000kmに静止した人工衛星から、直接各家庭にテレビ電波を届ける放送です。いわば高い空にある送信所から広い地域に向けて電波を発射するので、地上放送波の届きにくい、僻地や山陰・ビル陰の地域にも、ゴースト(多重像)のない高品質な映像や音声を、多くのチャネルにわたって届けることができます。
衛星放送用に分配された周波数は、11.7―12.2GHzの中の8チャネルです。
映像符号化方式MPEG−2Video 音声符号化方式 MPEG−2Audio(AAC)
アスペクト比(画面構成)は、16:9の横長の画面です。
放送衛星の概要(例:BSAT-1、2)
項目 |
BSAT―1 |
BSAT−2 |
スーパーバード
J-SAT、N-SAT |
軌道位置 |
110度E |
110度E |
110度E |
形状寸法 |
円筒型
直径2.16m
6高さ8m |
展開型太陽電池パドル
(全長15.7m)付箱型 |
3軸型
南北26.4m
東西8.3m |
重量 |
約760kg静止軌道上 |
約760kg軌道上初期 |
2100kg |
姿勢安定方式 |
スピン安定型 |
三軸姿勢安定方式 |
三軸姿勢安定方式 |
設計寿命 |
10年以上 |
10年以上 |
15年 |
発生電力 |
寿命末期約980W |
寿命末期約1.8kW |
7.2kW |
周波数帯と
チャネル数 |
Kuバンド
17/12GHz 4ch
TV信号106W/ch |
Kuバンド
17/12GHz 4ch
送信出力130W以上 |
Kuバンド
36MHz×12(SCC)
36MHz×12(JSAT)
120W |
偏波 |
右旋円偏波 |
右旋円偏波 |
右旋円偏波 |
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○ 放送を行なっている衛星の配置
○ 放送衛星形状
このほか、静止衛星を使った放送の一つに、平成4年10月に試験放送を開始したモバイル放送があります。この放送は、衛星を使った移動体向けのラジオ、テレビ放送を行うもので、新しい放送メディアとして注目されています。
平成16年から“モバHO!”として音声と映像のモバイル放送を行っています。
“モバHO!”受信機の例
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