外国における受信を目的として行われる放送です。放送には遠方まで届く短波が主として使われていますが、最近は人工衛星を用いた国際放送も行われています。


略 史(短波国際放送)

昭和 2年 3月(1927) オランダが初めて短波により東インド諸島向けに放送開始
昭和 9年 6月(1934) 国際電信電話株式会社の名崎送信所から短波により満州、朝鮮と台湾へ外地連絡放送開始
昭和10年 6月(1935) 北米西部とハワイ向けに14.6MHzにより海外放送(ラジオトウキョウ)開始
昭和12年  (1937) 北米東部、ヨーロッパ、シンガポール、ジャワ向け短波放送開始
昭和16年  (1941) 外地連絡放送を東亜中継放送と改め、対象地域を中国と南方占領地域にも拡大
昭和20年  (1945) 進駐軍により海外放送禁止。在外部隊向け放送開始
昭和27年 2月(1952) 北米、華北、華中、フィリピンとインドネシア、インド向けに海外放送(ラジオジャパン)開始
昭和35年 9月(1960) 国際放送用周波数の全面的変更

 平成17年現在、ラジオジャパンが日本語と英語により放送を行っている対象地域、周波数帯等は下表の通りです。

対象地域 周波数と放送時間(1日当たり) 中継点
東南アジア 7、11、13、17MHz帯、22時間 一部シンガポール
アジア大陸 6、9、11、15、17MHz帯、22時間  
南西アジア 11、15MHz帯、10時間  一部シンガポール
北米 6、9、11、13、17MHz帯、18時間
一部カナダ
中米 9、11、13、17MHz帯、10時間 一部ギアナ
南米 9、11、15、17、21MHz帯、9時間 一部ギアナとアセンション
ハワイ 9、17、21MHz帯、7時間  
大洋州 6、7、11、17、21MHz帯、16時間 一部シンガポールとスリランカ
ヨーロッパ 6、7、9、11、17MHz帯、10時間 一部イギリス
中東・北アフリカ 6、9、13、17MHz帯、9時間 一部イギリス
アフリカ 11、15、17、21MHz帯、7時間 ガボンとアセンション


国際放送のスタジオ 国際放送の送信設備(100kW)


国際放送を行なう調整室


国際放送に使用されているLP(対数周期)アンテナ(左)とカーテンアンテナ(右)


国際放送の送信所及び中継所と放送対象地域

 国際放送は、短波帯による他、衛星を利用して映像放送も実施しています。