海上保安に関する通信は、中波帯(MF)、短波帯(HF)、超短波帯(VHF)の電波、または極超短波帯(SHF)を用いるインマルサット衛星を利用して行います。

@ インマルサット衛星を利用する無線設備
 インマルサットの無線設備は、通信方式によりA、B、C、Mに区分されます。

 
A
B
C
M
サービスの種類 音声/データ/
ファクシミリ
Aと同じ データ/
テレックス
音声/データ/
ファクシミリ
アンテナサイズ
(口径)
90cm
90cm
10cm
50cm



 電話・ファクシミリ・テレックス・データ通信・画像伝送などの伝送サービスと、これらの様々な機能を利用することにより、安全航海はもとより各種船舶業務の効率化が図られています。


 ○ 船舶地球局

 インマルサットシステムには、通話ごとに異なったスクランブルによる優れた秘話性をもつ電話、最高 9,600 bpsの高速伝送ファクシミリ、データ通信および大きなファイルの伝送、準動画・静止画の伝送に64kbps/56kbpsのHSD(高速データ伝送)、また個人の使用した電話料金の精算が不要なクレジットカードコール、ダイレクトダイヤルインなど多くの便利な機能が用意されています。
 


A 海上保安用海岸局
 海上における密航、密輸等の犯罪取締り活動等を行う巡視船との通信、あるいは、一般船舶無線局に対し、船舶の運航、安全等に関する通信を行う無線局です。


海上保安庁の海岸局のアンテナ

海上保安庁の通信所


 ○ 船舶に設置されている無線設備

巡視船の一例
 巡視船には、船舶の航行の安全を始め、海上警備等の通信を行うため、各種無線設備が設置されています。
 海上における犯罪の取り締まり、遭難救助等で活躍する巡視船には、各種の無線通信を行うアンテナが見えます。

 

 ○ 船舶局の無線設備


船舶無線局の無線設備の例



詳しくは、「海上移動通信用電波利用設備」のページを参照