河川、道路、ダム等の施設管理に必要な雨量、河川の水位、水質等を遠隔測定、監視するため、テレメータ用無線回線が全国の河川水位観測所、雨量観測所、道路等に多数設置されています。

  【参考】
   河川管理事務所とテレメータの配置の一例を下図に示しました。



 @ 雨量テレメータ

 雨量テレメータは、降雨量をリアルタイムで測定し、無線回線で管理センター等に伝送するシステムです。
 雨水が雨量計のマスにたまるとマスが転倒し、この回数をセンサで測定することにより時間雨量の測定が可能になります。
 この観測データは、定時刻に、または必要に応じて管理センター等に伝送される仕組みになっています。



 A  雨量レーダ

   雨量レーダによる観測は、天気予報などに役立てられるとともに、水防活動や水環境の保全に利用されています。
山頂に設置された雨量レーダ


 雨量レーダは、発射された電波が雨滴に当たって反射してくる量と遅れ時間を測定することによって、降雨強度や雨雲の移動などを地図上に表示できます。
雨量レーダの測定原理


 B 水位テレメータ

 降雨に伴って刻々と変化する河川の水位などの情報を的確、かつ迅速に知るため、河川の要所に水位テレメータを設置し、その観測結果を管理センター等に無線で伝送しています。
 これらのデータは水害から人命、財産を守るために活用されています。
河川の水位テレメータ


 C 放流警報

 放流警報は、ダムの放流によって河川の水位が急激に上昇する危険を付近の人々に通報するための警報で、無線による遠隔制御システムにより警報が発令されます。
 警報には、音声による通報と文字表示による通報があります。
 写真は、音声による通報無線局です。
放流警報を行なう無線局

 D 路側通信システム

 路側通信は、国道、高速道路の路側に設置された1620kHz、又は1629kHzの電波を使用する通信システムで、カーラジオを通して道路交通情報を運転者に提供しています。この看板が目印です。
路側通信システムは、警察庁が設置するものと同じ内容です。


 E 道路テレメータ

 道路管理用テレメータは、風向、風速、気温、路温、積雪深等を観測し、交通規制等のためのデータ収集を行っています。
道路テレメータ