(1) 国際電気通信衛星機構
  (ITSO:Internatioal Telecommunication Satellite Organization)
(旧インテルサット)

 旧インテルサットは、世界の平和と相互理解に貢献するため、衛星による電気通信の利用を世界のすべての国民に公平に提供する単一の世界商業電気通信組織として「インテルサット」が昭和39年に発足し、国際公衆電気通信に必要な宇宙部分を建設し、これを世界各国の通信事業体に商業ベースで提供して来ました。
 平成12年11月、旧インテルサットは、通信事業を行う事業会社と事業会社を監督する監督機関(ITSO)とに組織改革が行われました。
 日本が利用できる衛星は、太平洋衛星とインド洋衛星の二つです。


 インテルサット衛星シリーズの主要パラメータ

衛星シリーズ VI VII VIII IX X
姿勢安定方式 デュアル
スピン
三軸バイアス
モーメンタム
三軸バイアス
モーメンタム
三軸バイアス
モーメンタム
重量 1,910kg 1,470kg 1,530kg 4,725kg 6,000kg

太陽電池出力

2.1kW 3.5kW 4.8kW 8kW (不明)
伝送容量
(等価電話回線数+
  TVチャネル数)
24,000+3 TV
3,300MHz
18,000+3 TV
2,432MHz
25,000+3 TV
2,912MHz
トランスポンダ
C:44
K:12
3,476MHz
トランスポンダ
C:70
K:36
設計寿命(年) 13年 15年 18年 13年 13年
初号機打上年 1989 1993 1997 2001 2003



  インテルサット衛星配置状況


太平洋、インド洋、大西洋に配置されたインテルサット衛星
三軸型及びスピン衛星

 


受信周波数Cバンド(3.4-4.2GHz)アンテナ



衛星通信用変復調装置

(2)国際移動通信衛星機構(旧インマルサット)

 旧インマルサットは、海事通信を改善するために必要な宇宙部分を提供し、海上の船舶の運航、人命の安全等を図ることを目的とした国際組織です。
 衛星は、太平洋、大西洋、インド洋上に配置され、電話、テレックス、データ通信等のサービスを行なっています。加盟国約80か国。
  海事衛星通信サービス開始は、昭和54年4月に当時のKDDにより実施されてきましたが、1994年12月、国際移動通信衛星機構(IMSO)に組織変更され、98年には宇宙部分は、民間会社に移管されました。

 周波数は、Lバンド(地球から衛星への上り回線:1625.5〜1646.5MHz、衛星から地球への下り回線:1524.0〜1545.0MHz)を使用しています。

インマルサット衛星の配置とサービスエリア


利用システム構成図



 インマルサット携帯移動地球局の概要一覧

システム名 A B C M ミニM(M4)






音声
アナログ

デジタル
×
デジタル

デジタル
テレックス × ×
ファックス
(9600bps)
×
(2400bps)

(2400bps)
低速データ
(9600bps)

蓄積型
(600bps)

(2400bps)

(2400bps)
高速データ
(64kbps)

(64kbps)
× ×
(64kbps)
可搬型
設備の図
(端末)
可搬型設備の
重量
20〜30kg
程度
20〜30kg
程度
5kg程度 13kg程度
(スーツケース
程度)
2〜4kg程度
(ノートパソコン
程度)


 インマルサットの端末(ミニM)

携帯端末機
携帯端末機