電波の周波数は、1秒間に電波の電界または磁界が振動する回数をいいます。無線局が少なかった時代には、周波数の正確さはあまり求められませんでしたが、電波の利用が進むにつれ、周波数の基準を作る必要性が高まり、その結果、精度の高い周波数の電波が標準電波として発射されるようになりました。
 また、電波は遠くまで届くので、国際的にも周波数の統一と精度の向上が要求され、大正10年(1921)パリで開催された国際電気通信準備技術委員会において、国際的な周波数標準の設定が提案されました。


○ 標準電波の役割と歴史

 フランスでは、大正10年(1921年)以来、パリの天文台の天体観測を基準としてボルドー局から12.8kHz 300kWの標準電波を毎日発射しています。
 日本では、大正12年、当時の海軍省が周波数の統一の必要性から時間を定めて船橋から標準電波の通報を開始したのが最初です。それ以来標準電波業務は、逓信省、郵政省、へと引き継がれ、現在では、独立行政法人情報通信研究機構により周波数標準の維持と通報が行われています。


昭和 2年(1927) 当時の逓信省が無線局に使用する電波計の校正を目的として標準電波を発射
昭和15年 1月(1940) 検見川送信所から標準電波JJYの発射業務再開
昭和24年 9月(1949) 標準電波の施設が小金井市に移設
昭和52年12月(1977) 茨城県三和町に移設


○現在の標準電波


 標準電波局は、標準周波数、時間間隔、標準時を通報する電波を発射する無線局です。標準電波は、発振器の周波数基準として、科学技術の分野で用いられるほか、時刻の基準として各種の時計の校正に用いられています。
 標準電波に関して情報通信研究機構(NICT)が日本標準時および標準周波数を決定・維持・供給するという国民生活に直結した重要な業務を担っています。

平成11年 6月(1999) 福島県おおたかどや山からJJY 40kHzが送信開始
平成13年10月(2001) 福岡佐賀県境はがね山からJJY 60kHzが送信開始



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出展:日本標準時グループのホームページ

送信所:おおたかどや山標準電波送信所 送信周波数:40kHz 空中線電力:50kW
昼間
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送信所:はがね山標準電波送信所  送信周波数:60kHz 空中線電力:50kW
昼間
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テレフォンサービスにより日本標準時の時刻信号を供給しています。
日本標準時の供給(テレフォンJJY)


 電波時計はループアンテナを内蔵する長波受信機により標準電波を受信し、毎日2回程度自動的に時刻を照合・校正する時計です。

電波腕時計
街頭に設置された電波時計


電波置時計