遠隔測定システムには、物体自体が放射する電波を使って、その性質や形状を知る受動的なシステムと、電波を対象物体に当て、それからの反射を利用して、物体の性質・形状や位置などを知る能動的なシステムとがあります。

(1) VLBI (Very Long Baseline Interferometer:超長基線電波干渉計)


 数千キロメートル以上離れた複数のアンテナにより干渉計を構成すると、ミリ秒角以下の鋭いビームを作ることができます。このVLBIという手法を利用して、天体の輝度分布を詳しく知ることができます。
 またVLBIは、クエーサ(準星:十数億光年の彼方にある巨大な銀河で、強い電波を出している)のような遠い星からの電波を、基線上の2点で同時に観測することにより、基線長を数ミリ程度の高精度で測ることもできます。
 
 図は、VLBI技術を使って、日米間の距離を測る時の原理を示しています。準星からの電波は、日本のJ局ではJCの距離(時間τ)だけ遅れて受信されます。その距離と各アンテナの向きとから基線長Dを求めます。実際には準星からの電波は、雑音ともいえる不規則な波形の電波(図では分かりやすくモールス符号のように書いてある)ですが、J局とU局で受信した記録を持ち寄って、相関器にかけることにより遅れ時間τを測ることができます。


(2) 水蒸気ラジオメータ(Water vapor radiometer)

 大気中の水蒸気が発する電波の強さを測定することにより、地上と衛星間の大気中に含まれる水蒸気総量を測定できる受動型センサです。VLBIやGPS電波の水蒸気による遅延(到来時間の遅れ)を補正するのに有効な装置です。